フレームが動かない
TOPCON 35S　編
　
　トプコン３５Ｓのレストアです。軍艦部を開けてみます。巻き上げレバー中心のカニ目は順ねじでした。アクセサリーシューのねじも外す必要があります。ただし、赤矢印のねじの裏面にナットがありますので、このねじは外してはいけません。取れたナットがボディー内部に落下してしまいます。
　これが軍艦部内部です、完成度の高い作りです。右側が等倍ファインダーのプリズムです。金蒸着もきれいです。
　ファインダー接眼部のトリミングフレームです。これが距離計に連動してスライドする仕組みです。パララックス補正の役目を果たしています。
　動かない原因は、矢印のばねが外れているためでした。よく見ないと分からない部分でもあります。
　巻き上げは２ストロークです。これが少し渋くなっていました。写真のようゼンマイによりテンションをかけています。ギアをベンジンで洗浄、少量の注油で滑らかになりました。中央の軸はレリーズボタンです。

　最後に、距離計二重像の縦ずれです。水平位置調整は、ボディー前面のファインダー下のねじ蓋を外して、内部のねじを回すことでできます。しかし、内部を見ても縦調整ねじは見当たりません。なるほど、距離計窓に円形のガラスがあります。これが偏角レンズになっていました。矢印のねじを緩めて、円盤を回転させて、二重像の縦ずれを調整します。

　以上で、レストア完了です。